YouTubeを頑張って更新しているのに、思うように再生数が伸びない。
実はこの悩み、多くの中小企業や個人事業主の方からよく聞く声です。
「内容には自信があるのに…」「動画のクオリティも高いはず…」
でも、なぜか見られない。
その理由は、アルゴリズムや投稿頻度の問題ではないかもしれません。
この記事では、AVENIRが現場で見てきた“再生されない動画”の共通点をもとに、中小企業が見落としがちな3つの視点をご紹介します。
この記事を書いた人:AVENIR(アベニール)代表 山﨑一人
企業向けのYouTube運用代行・動画制作を手がけ、東京でのタレント撮影、海外撮影の経験を持つカメラマン。ビジネス成果に直結する動画活用を軸に、地方企業から全国規模まで幅広く支援中。
YouTubeの再生数が増えない理由①|ターゲットが曖昧なまま動画を出している
まず見直すべきは「誰に見てもらう動画なのか?」という視点です。
動画の企画や撮り方は、本来、自社のターゲット顧客層に合わせて設計されるべきもの。
しかし実際には、「とりあえず動画を出したい」「カッコいい映像を作りたい」といった内向きの視点が先行し、顧客の価値観とズレた動画になっていることも少なくありません。
– 年代層に合わないテンションやBGM
– 伝える順番が“自分たち都合”になってしまっている
大切なのは、「見せたい映像」ではなく「顧客が知りたい、見たい、共感できると感じる映像」をつくることです。
顧客の視点から見た“違和感のない設計”が、動画を視聴した後の行動や感情を左右します。
もっと詳しく話すと『再生されるための工夫』と『顧客層に届けるべき動画』は必ずしも一致しないことがあります。
再生数を目的や成果に設定する点は次項で詳しく解説しますので、ここでは視聴者属性について少し深堀した考え方を話します。
再生数が増えない原因はいろんな項目が重なっているので、一概にこれがダメです。ということではありません。
ですが、視聴者ターゲットを明確にすることは非常に重要です。
なぜならば、YouTubeの仕組みで『視聴者の属性』という判断基準が存在しているからです。
動画の構成やサムネイルが似ているなど関連動画として自動的に判断されて表示されます。
また、普段から見ている動画に似たような動画が表示された経験はあると思います。
同じようなジャンルの動画が自分のホーム画面に出てくるのは「YouTube側が勝手に決めている」ものです。
それを踏まえて「再生されない、反応が悪い原因」を考えると・・・
・ジャンルは同じでもターゲット層ではない人たちに表示されている。
・ターゲットである顧客層に表示されていてもクリックされない
・ターゲットである顧客層が視聴しても離脱されている
このような状態が続くとインプレッション自体が少なくなり、結果的に再生につながってこないチャンネルになってしまいます。
もったいないですよね?
タイトルや説明文、タグ、ハッシュタグとサムネイルは視聴者だけでなく『YouTubeに情報を伝える役割』もあります。
まずはここを正しく設定できているか。(こうすれば再生される!という設定項目ではありません)
そして、一番重要なのは動画の中身です。
顧客層となるターゲットの価値観や好みにあっている動画なのか。共感を得られるコンテンツになっているか。
視聴維持率の改善などはYouTubeの数値を良くするためのテクニックで、本来重要視すべき部分は『動画の内容』です。
「顧客が知りたい、見たい、共感できると感じる映像」をつくることですね。
YouTube再生数が伸びない原因②|目的設定が数字になっていませんか?
再生数は、あくまで“結果”のひとつに過ぎません。
よくあるのは「再生数=成果」としてしまい、本来の目的を見失ってしまうパターン。
私たち企業にとってのYouTubeの位置付けは『目的のための手段』です。
もちろん、再生数や登録者数は多いに越したことありません。
一般的に情報が出回っている『正統派のチャンネルの伸ばし方』とは、
・視聴者属性に合わせたサムネイルのデザインとクリック率の改善
・定期的な更新頻度を保ち、ユーザーとコミュニケーションを図る
・視聴維持率を伸ばすための工夫(離脱を防ぎ動画の評価を高める)
・各種SNSと連携して公開からの初動を加速させる
・YouTubeの数値が良くなるとインプレッションも伸びてくる
・結果的にチャンネルが伸びやすくなり再生数も増えてくる
これらの項目は海外のマーケティングチームも取り組んでおり、王道の伸ばし方であり、逆を言うとこれしかないです。
似たようなサムネイルを作って関連動画を狙うとか、バズっている動画の真似事をすると伸びやすくなるなどのテクニックは過去には通用しましたし、現在も有効なジャンルは確かにあります(今もこの手法でコンサルしている人もいます)
他にも再生数を狙う手法や手段は、他にも色々とありますよね。
でも、ちょっと冷静になって考えてみてください。
私たち企業が本来求めている成果とは、再生数ですか?登録者が増えたら達成できますか?
多分ですが、違いますよね?
本当に求めているのは──
- 問い合わせにつながること
- 集客や売上を伸ばすこと
- 求人応募につながること
- 企業ブランドとして信頼を築くこと
その目的に合わせてどんな運用をスタートさせていると思います。
再生数は目に見えるYouTubeの数値の結果に過ぎません。
“数”を追うのではなく、“価値”を伝える設計に変えるだけで、反応が変わってくることも少なくありません。
YouTube動画を出して終わりにしていませんか?再生数が増えない原因③
YouTubeは「投稿すれば誰かが見つけてくれる」──そんな時代ではありません。
投稿した後、どこに埋め込むか・どう伝えるか・どうシェアするかが、動画の役割を大きく左右します。
SNSで紹介する、メールに添える、採用ページに埋め込む──
活用前提で作られていない動画は、誰かに見つけてもらうのを待っているだけ。
もったいないですよね?
ただYouTubeで再生数を期待するだけで良ければ、”そういう動画の作り方”をすればいいと思います。
でも、集客や売上に繋げていきたいのであれば別の視点も必要です。
・何を伝える動画なのか。
・誰に向けた動画なのか。
・顧客層の価値観に合っているか。
それらをしっかりと設計し、動画で情報発信を行うことで、今まで以上に伝えたい人に思いが届き、
“未来のWeb資産”になって育っていきます。
方法論が好きな人向けに少し紹介すると、
・メルマガや公式LINEに公開後に動画を発信する
・ブログコンテンツやSNSで入り口を増やす
YouTubeだけではなく、ターゲット層が使っている(ユーザーが利用している)SNSにも動線やコンテンツを配信していく。
単体ではなく掛け算も有効な手段だと思います。
これをやった方がいいと言う考えではなく、ターゲット顧客の行動に合わせて考えることが大事だと思います。
まとめ:動画の成果は、設計で決まる
動画の成果は、編集テクニックやアルゴリズム攻略よりも、「誰に、何を届けるか」という設計にかかっています。
再生数だけを追いかけていると、本当に大切なことが見えなくなります。
でも逆に言えば──
“設計を見直すだけ”で、成果が変わる可能性はまだ十分にあるということです。
AVENIRでは、テンプレや流行に頼らず、企業ごとの課題や目標に合わせたYouTube活用の設計を行っています。
数字だけじゃない、“本質的な成果”を一緒に目指していきませんか?
「動画はある。でも、成果につながらない」
そんな方は、一度“設計から見直す”という選択肢を持ってみませんか?