ブランディング・採用動画

「うまく話そう」とするほど本心は隠れる。上司の前では語れない社員の“本音”を映像にする方法

先日、関東と九州で複数のフォトスタジオを運営されている経営者様と、採用についてお話しする機会がありました。

その際、その方は非常に率直に今の採用動画市場が抱える「違和感」をこう口にされました。

「世の中の社員インタビュー動画って正直、嘘ばっかりに見えるんですよね。
どうしても『言わされている感』が拭えないというか。
あれを見て、本当にいい人材が来るのか? と疑問に思ってしまうんです」

何百万円もかけて綺麗な映像を作っても、そこに「体温」がなければ、今の優秀な求職者には1ミリも響きません。

むしろ、作られた美しさは「不信感」へと変わってしまいます。

なぜ、よくある社員インタビュー動画が、どこか「嘘くさく」見えてしまうのか。

その原因と、解決するための「設計」についてお話しします。

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採用動画で“本音”が消える理由

なぜ、うまく話そうとするほど、本心は隠れてしまうのでしょうか。

インタビュー動画の撮影現場には、目に見えない大きなプレッシャーが漂っています。

特に若手社員を撮影する場合、目の前にはカメラがあり、さらにその背後には上司や人事担当者が見守っていることがほとんどです。

そんな環境で、本当の本音を語れる人はそう多くありません。

「うまく話さなきゃいけない」
「会社にとって正解を言わなきゃ」

そう思った瞬間に、彼らは自分の言葉を捨て、頭の中で事前に用意した「耳障りの良い言葉」を読み始めます。

あらかじめ台本や質問内容を用意するのは悪いことではなく、そこにうまく話そうとする意識が働き、事前に用意した言葉を覚えようとします。

セリフを用意した現場では「一度見ていいですか?」と、自分が書いた言葉を頭の中で思い出しながら話されます。

しかし、普段の自分が使わない言葉を喋ってもらっても、何か違和感が出てしまう。

・朗読している感じになっている
・言わされているように見える
・カンペを読んでいる

それは、普段の話し方や声のトーンが違ってきたり、表情もどこか緊張したり照れが出てしまうことも。

優秀な人ほど、そのわずかな「不自然さ」を敏感に察知し、あなたの会社をスルーしてしまうかもしれない。

そう考えると、本当に台本やきれいな言葉を並べた(良いことを話すだけの)採用動画は価値があるのでしょうか。

 

台本を捨てた瞬間に、採用の「本質」が動き出す

インタビュー動画の収録において「台本」を重視しません。

なぜなら、台本に書かれた模範解答は、求人票をなぞるだけの「音読」になってしまうからです。

・この会社の魅力は?
・どんなことにやりがいを持っている?
・職場環境はどうですか?

そう聞かれると「上手に喋ろう」ということを無意識にやってしまうことが原因です。

会社員の方にとって、ごく自然のことだと思います。

でも、そこに朗読感が出てくることで不自然さが生まれるわけです。

台本はあくまでも全体構成の流れ。

大事なのは、その答えに辿り着いた背景と感情と思っています。

本人の言葉や、感情が込められている言葉を口に出すと、人は言葉のトーンや表情が全く変わってきます。

そうすることで、初めて人の心を動かす動画が生まれるわけです。

 

「本音」を引き出す採用インタビューの空気づくり

本音を引き出すためには、いきなりカメラを向けて「やりがいは?」と聞いても考えた言葉が出てきます。

1つ目は、インタビューそのものよりも、そこに至るまでの「過程」にあると考えています。

話し手がリラックスし、インタビューする側や撮影環境に心を許して「本音を話せる状態」をつくること。

インタビューでよくある「最近、仕事で一番嬉しかったことは?」という質問。

台本がある現場では、このようなやり取りで終わってしまいます。

× 表面的なQ&A(事実だけで終わる例)
質問者:「最近、仕事で一番嬉しかったことは何ですか?」
社員:「一人で一通りの業務を任せてもらえるようになったことです」
質問者:「それは素晴らしい成長ですね!これからも頑張ってください」
社員:「はい、頑張ります」

これでは、視聴者に届くのは「業務を覚えた」という無機質な情報だけです。

現場で深掘りするのは、「なぜ、それが嬉しいのか」という感情の背景です。

◯ 本音を引き出す(背景と感情に触れる例)
山﨑:「一人で任せてもらえるようになったんですね。初めて現場を一人で任された日、どんなことを考えていましたか?」
社員:「……実は、めちゃくちゃ怖かったです。3ヶ月前に大きなミスをして、自分はこの仕事に向いてないんじゃないかって、本気で悩んでいた時期があったので」
山﨑:「そのどん底から、どうやって今日の『嬉しい』まで持ってきたんですか?」
社員:「先輩が、私が納得いくまで何度も練習に付き合ってくれたんです。今日、終わった後にその先輩が『お疲れ様』って缶コーヒーを渡してくれた時……あぁ、逃げなくてよかったなって。できるようになったことより、その瞬間のほうが、今は思い出すとグッときますね」

「一人で仕事ができるようになった」という事実は同じでも「ミスをして辞めたかった自分が、先輩の優しさに支えられて、恐怖を乗り越えて今日を迎えた」という物語は、動画でしか伝えられません。

用意してきた答えに対して「なぜ?」を繰り返すことで過程を思い出してもらうと、話し手の『記憶と感情』が出てくるようになります。

「この社長のもとで働きたいと、そのとき強く思いました」
「この方たちと一緒に働く未来を想像してワクワクしました」

これは実際に採用動画でインタビューしたときにお話しいただいた言葉です。

条件や福利厚生ではなく、人に惹かれて応募が生まれる。

採用動画の本当の価値は、そこにあるのかもしれません。

本音を引き出す採用動画は空気感から変わる

「最初は内製化しようと思ったけれど、これは自分たちでは絶対に再現できない」

実際に撮影をご一緒したクライアント様からは、よくそんな言葉をいただきます。

社内の人間同士では、どうしても「照れ」や「上下関係」が邪魔をして本音まで辿り着けません。

「今まで依頼してた業者と全く違うと感じて驚いています。」
「現場の空気感や撮影の雰囲気もですが、本音を自然と引き出す質問はさすがだなと思いました。」

と、制作側としては本当に嬉しい言葉をいただけました。

言葉がなくても人は表情から感情を読み取ることができる特徴があります。

だから「間」をあえて作ったり、見ている人がどう感じるかを編集するときに特に大事にしています。

 

採用動画は再生回数より『共感』が重要

今のYouTube運用において、多くの人が「再生回数」という呪縛に囚われていますよね。

しかし、採用においては数千回の再生よりも「理想的な人材の心にどれだけ深く刺さるか」がすべてだと思います。

たとえ公開直後の再生回数は少なくとも、その動画を見た経営者が

「これこそが僕の言いたかったことだ」と確信し、その動画を見た求職者が「この人たちの言葉は嘘がない」と心が動き印象に残る。

その一歩を生み出す力こそが、採用を成功させる動画制作の手段です。

そして、採用動画や社員インタビュー動画は、作って終わりでは意味がありません。

エントリー数を増やすため、質の高い人材を集めるために、YouTube採用や採用広報まで含めた導線設計。

ターゲットに合わせたプランニングが不可欠だと思います。

 

まとめ|採用動画は「何を話すか」より「誰の言葉か」

「条件」だけで集まった人は、より良い条件の場所へ去っていきます。

しかし、経営者の想いや社員の「本音」に共感して集まった人は、会社の未来を共に作る仲間になる。

もし、今の採用活動に「手応えのなさ」を感じているなら、

一度「台本」を捨てて、心にある言葉をそのまま届けてみませんか。

飾らない、嘘のない言葉こそが、最高の採用力になるはずだと私は思います。

 

まずは、今の採用動画や発信のお悩みを聞かせてください。

「採用動画を作るべきか迷っている」
「社員インタビュー動画が本当に効果につながるのか不安」
「自社らしさをどう伝えればいいかわからない」

そんな段階でも大丈夫です。

AVENIRでは、いきなり制作を前提にするのではなく、現在の採用課題や伝えたい想いを伺ったうえで、必要な動画や発信の形を一緒に整理しています。

人事担当の方、経営者の皆さん、ぜひ一度お話ししませんか?

 

 

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